借金を放っておくと社会的地位で烙印が押される?!知っておきたい債務整理について
お金がない時に便利なのが、キャッシングですよね。キャッシングと口にすると軽いイメージがするかもしれませんが、キャッシングは借金です。
企業の宣伝ではキャッシングが軽いもののようにイメージできますが、借金したら必ず返済しなければいけません。
もし借金が返済できなければどうなるのか、段階を追ってみていきます。また、借金返済の救世とも言われる債務整理についても見ていきます。
借金返済のために業者がやる事は電話やハガキ
借金返済ができなくると、まずは金融会社から電話がやってきます。最初は電話の数が少ないのですが、徐々に増えていきます。
支払いが遅れている事と、いつ入金してくれるのかを聞いてきます。また、ハガキで借金返済の催促をされるようになります。
職場に電話がくる!?自宅訪問がやってくる?
次に、電話に出なかったり借金返済がまだできていないと、職場に電話がやってきます。また、自宅に金融会社の人がやってきます。サラ金のようにいやがらせをしたりなどはありませんが、ようは取り立てです。
取り立てや職場に電話をするのは、決して違法行為ではありません。訪問時間や目的を明確にするなどの決まりがあり、それに乗っ取ってやってきます。
ここまでくると、金融会社の借金返済を求める行動が次の段階に移ったとなります。
裁判ごとになるといよいよ借金から目を背けれなくなる
それでも借金返済を無視しようとすると、いよいよ取り立ても最終章になります。金融会社が取り立てをするのではなく、債権回収者が返済するように求めてきます。
訴訟の通知が届き、金融会社へ連絡するか裁判するようになります。それでも返済しないと、裁判所から命令文書が届きます。そして、それさえも無視してしまうと給料などの差し押さえをされます。すると会社に借金しているのがバレてしまいます。
給料を全額、差し押さえするなんて事はありませんが、なんとしても返済させようとするのが、お金を貸した者の信念です。
お金を貸すのはボランティアではないので、返済しない人が悪いに決まっていますよね。
借金に時効がある?
借金に時効があるというのを聞いた事がありませんか?
借金は5年で時効になります。
5年というとあっという間に思うかもしれませんが、5年は借金を返さない者にとってとても長い時間です。
時効になる前になんとかしてお金を回収しないと、業者は商売が成り立ちません。時効になる前に、業者は必ずといっていいほど借金返済の催促を強めていきます。しかも時効まで待っていると、利息はどんどん膨らみます。さらに社会的信用まで失い、良い事はありません。
そのため、時効まで借金返済を逃げるというのは頭が良い考え方ではありません。
過払い金・任意整理・自己破産・個人再生のメリットとデメリット
債務整理は、今ある借金の金額を減らしたり、全くなくすための手続きです。債務整理の中には、過払い金請求、任意整理、自己破産、個人再生があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、詳しく見ていきます。
借金を抱えている多くの人が利用する過払い金
過払い金について説明する時に必ずといっていいほど出てくるのは、グレーゾーン金利というワードです。少し専門的な話になってくるので、噛み砕いて説明します。
グレーゾーンとは、法律違反だけど罰せられない利息利率のゾーンです。
日本には利息制限法というものがあり、年率で29.2パーセント以上の利息をとってはいけないという決まりがあります。
これはもうブラックゾーンなので、サラ金でなければ金融期間はこれを守っています。そして、利息は借りる金額によって変わってきます。
10万円未満の借金ならば、年10パーセント、10万円以上~100万円未満は18パーセント、100万円以上は15パーセントです。
グレーゾーンは、これらの数字~ブラックゾーンである29.2パーセント未満の利息を言います。
例えば、100万円を借りたとします。すると年率は15パーセントなので、単純に計算すると115万円を返済するとなるはずですよね。
しかし金融期間は、この利息を超えて貸し付けをおこないます。
118万円、120万円などです。
法律で禁止されている15パーセントを超えて貸し付けをしていますが、ブラックゾーンである29.2パーセントを超えていないため、刑事罰には問われません。
118万円、120万円はグレーゾーン内なので、このグレーゾーンの利息を取り戻すのが過払い金請求です。
利息を含めて118万円の借金をしたら、115万円まで金利を下げて3万円の過払い金請求となります。
法律で決められた金利があるため、金融会社に請求しやすく、今の借金が減りやすいのがメリットです。
過払い金請求のメリットは
利息が減った分だけ借金が軽くなり、場合によっては過払い金の返還でこれから払う借金がなくなる事です
また、返済が終わった借金でも10年以内ならば過払い過払い金請求ができて、ブラックリストに載らない事です。
返済中の借金で過払い金請求をするとブラックリストにのりますが、過払い金返還で借金が完済できればブラックリストから削除されます。
デメリットは、過払い金請求をした業者から二度とお金を借りれない点です。また、借金を完済して10年が過ぎてしまうと、過払い金の請求はできません。
任意整理は金融会社と交渉してなんとか借金を減らす事
任意整理は、債務整理の中でもっとも利用されている借金の減額方法です。司法書士などが、金融会社と交渉してくれます。
これから発生する将来の利息をカットしたり、借金返済遅延のための損害金をなくすなどして、借金の元本になるべく近づけて返済していくようにします。
借金がスリムになるため、月々の返済が楽になる可能性が高いです。また、過払い金請求なども一緒にしてくれます。
メリットは、裁判所を通さないので交渉するので、結果がでるのが早い点です。裁判所に書類を提出する手間もなく、借金している人にとっては気が楽に感じるでしょう。
デメリットは、借金の肉づきである利息などをなくすだけで、骨である元本は残る点です。
借金を放棄する手続きではなく、借金を継続して返していく方法なので、ある程度の収入があるのが任意整理をやる条件になります。
また、5年間は借金ができないというおまけ付きです。
自己破産は借金の支払い不能を認める手続き
自己破産とは、借金をもう払わなくていいという手続きです。この手続きをするためには、裁判所で借金の返済能力が不能だと認めてもらわらなければいけません。
任意整理が借金を継続する手続きならば、自己破産は借金をチャラにする手続きです。
利息も元本もなにもかも払わなくて良くなります。
メリットは、借金から開放されて人生を再スタートする事ができます
また、自己破産すると家族に迷惑がかかるというイメージが強いのですが、家族が借金の保証人になっていなければ、家族がローンを組む事はできます。
また、ギャンブルや買い物などの浪費で借金をした場合は、自己破産を認めないとなっていますが、認める傾向にあるようです。
しかし、デメリットが大きいのが自己破産です。
自己破産すると、5~10年間はブラックリストに載って借り入れができなくなります。さらに、20万円以上の財産は没収されます。
また、自己破産の申請をすると、自己破産が決定するまで一部の職業につけません。(弁護士、風俗営業者、生命保険募集員、質屋、建設業など。)
個人再生という方法もある
個人再生は、自己破産と任意整理をミックスしたような手続きです。裁判所に書類を提出し、個人再生の手続きをします。
そして、借金を5分の1に減らしてもらいます。任意整理は利息などをカットするものでしたが、個人再生は借金そのものを減らすため、大幅に借金が減ります。
しかし、自己破産のように借金が全てなくなるわけではなく、あくまでも借金の継続となります。
メリットとしては、車や家などの財産を手元に残せる点です。しかしデメリットとしては、ブラックリストに載るという他にも、借金が継続になるため、一定の収入がないと個人再生にはならないという点です。
自分だけで債務整理はできる?誰に相談すればいい?
債務整理の相談をして、実際に借金の計算をしたり手続きするのは弁護士や司法書士です。この2つの職業は、細かく見ると制限などで少し違いますが、どちらでも債務整理の相談ができます。
「弁護士や司法書士に相談すると、報酬を払わなければいけない。自分でできないかな?」と思う人もいるでしょう。
自分で債務整理をするのは、全くできないというわけではありません。手続き上は可能です。
しかし、現実には難しい場合が多いです。
まず債務整理の中で過払い金返還の手続きをするのか、任意整理、自己破産、個人再生となにを選べば良いのか悩むと思います。
また、手続きの申請をするためには、金融会社に問い合わせをして書類をもらったりなどの試練もあります。
さらに、金融会社と交渉するとなると、金融会社でも弁護士などを雇い、債務整理に詳しい人物と交渉しなければいけません。
アリとゾウぐらいの力の大差はあるのです。
生半可な知識で立ち向かってしまうと、話がぐちゃぐちゃになって不利になったり、思うように話が進みません。
さらに借金返済中なのに、債務整理で足をとられていては仕事もしずらくなります。
債務整理は自分でできますが、お金がないからこそ弁護士や司法書士に連絡してスムーズにやった方が得なのです。
弁護士や司法書士に払う報酬はいくら?
では弁護士や司法書士に支払う報酬はいったいいくらぐらいなのか?と聞きたくなると思います。しかし、いくらで債務整理ができるのかというのは、相場自体がないので一概には言えません。
着手金を払う事務所もあれば、過払い金ならば取り戻した金額の20パーセントぐらいとも言われています。
また、裁判所がらみの手続きだと切手代や収入印紙などが数千円かかったり、手続き費用として20万円ぐらい必要な場合もあります。
裁判所が関与する手続きは、自分でやったとしても費用がかかります。また、弁護士や司法書士に依頼すると、裁判所に払う金額が少なくなるケースもあります。そういった事からも、債務整理は自分でやらない方が良いのです。
事務所選びは超重要
弁護士や司法書士の報酬は相場がないため、事務所によっては報酬がかなりかかる場合もあります。
また、弁護士や司法書士の仕事は債務整理だけではなく、民事裁判など多岐に渡ります。そうなってくると、弁護士や司法書士によって得意分野ができてきます。
あなたの家の一番近い事務所の弁護士は離婚問題は得意だけど、債務整理はそこまで‥という可能性もあるので、債務整理の実績がどのくらいあるのかホームページで調べてから相談しましょう。
そして、相談は無料という弁護士事務所も多いため、何個かの事務所に連絡してみてからどの事務所にするか決めるという方法をおすすめします。
「弁護士や司法書士というと、超堅そうで相談しずらい。」という声も聞こえてきそうですが、弁護士や司法書士は親切で、丁寧に説明してくれる人も多くいます。
なかには遠方からの相談で、近所まで車で出向いてくれたという口コミもあります。
報酬が安い弁護士や司法書士を選ぶのも大事ですが、丁寧に説明してくれるかどうかという人柄を考慮して事務所選びをしてもいいでしょう。
債務整理をやった人の体験談
ネット上では、弁護士事務所の口コミや債務整理の体験談などを見る事ができます。
その声を紹介します。
- 「過払い金を返還してくれたため、借金が減って楽になった。」
- 「債務整理をするまでは、取り立てに怯えていた。自殺も考えたけど、今は持ち直した。」
- 「家族に借金の相談をしたら、債務整理を教えてくれた。それにより、生活も気持ちも楽になった。」
などの声があります。
また、弁護士や司法書士が手続きをしてくれたので、相談者は言われた書類を集めるだけだったという人もいます。
借金をしていて、取り立ての電話や自宅訪問に怯えていても仕方がないですよね。そうなる前に、返済に困ったら債務整理をしていきましょう。
もうどうしようもなくなってしまうと、債務整理は自己破産しかできなくなる場合もあります。任意整理や過払い金請求などの選択肢が広いうちに、相談しておきましょう。